肩こり、腰痛、頭痛、不眠、ストレス等々、現代を生きる人にはたくさんの健康上の悩みがあります。

 

私はカイロプラクティックと出会い、その可能性に惹かれ、カイロプラクターとなりました。日々患者さんと向き合っていく中で気づいたことや伝えたいことなどをまとめてブログを始めることにしました。いつまで続くのか分かりませんが、気が向いたときにちょっと読んで頂ければ幸いです。

 

通称「カイロ」と呼ばれているカイロプラクティックですが、カイロと略すると安っぽく聞こえるため、私のホームページでは略称は使わないことにしています。カイロプラクティックを全く知らない人にとってみればなんだか怪しい雰囲気を醸し出しているこの言葉ですが実は創始者のD.D. Palmerが、ギリシャ語の手 “chiro” と技術 “praktikos” という言葉を繋げて作った造語なんです。カイロプラクティックのことをカイロと略して呼ぶのはなにも日本人だけではありません。事実私が在米中に何度もアメリカ人がカイロと言っているのを聞きました。

 

カイロプラクティックが始まったのは1895年の9月18日です。D. D. Palmerの自著にどのような出来事があったのか記されていますがそれはまた今度の機会に書きます。

 

ボキって骨を鳴らしたり、施術する部屋には白い制服を来たカイロプラクターがいて、なにやら怪しげなベッドがあって、壁には人体の絵がかいてあるポスターが貼られていて・・・というようにいろいろなイメージがあると思うのですが、決して怪しいものではありません。

 

カイロプラクティックは哲学・科学・芸術の三本柱から成り立っており、それぞれにちゃあんと意味があるのです。今まさに患者さんがベッド(カイロプラクティックではあえてテーブルといいます。)の上に寝ていて施術(これも本当はアジャストメント又はアジャストと言います。)しようとするとき、哲学は”なぜこの人はアジャストが必要なのか?”、科学は”この人の体にはいったい何が起こっているのか?”、そして芸術は”このアジャストメントをどのように行うのか?”というそれぞれの指標になっており、どれが欠けてもカイロプラクティックという職業は成立しません。

 

カイロプラクティックの目的は、脊柱を分析することによって体の不調和を引き起こしている原因を見つけ、それをアジャストメントによって取り除くことで、体が本来持つ力を十分に発揮できる環境を作り出すことにあります。人体には本来回復する力があり、カイロプラクターはそれを手伝っているだけに過ぎず、決してアジャストメントによって治ったと勘違いしてはいけないのです。そして患者さんもアジャストメントだけに頼るのではなく、栄養のバランスのとれた食事をし、適度な運動をし、十分な休息をとって、体が治りやすくなる環境づくりをする努力をしてはじめて最大限の結果が得られると私は確信しています。

 

我々の体の状態は日常生活の結果が現れていると言えるのではないでしょうか。You are what you eat. (あなたは、あなたが食べたものからできている)という言葉があるように、食べ物は体を作る材料ですから材料が悪くてはいい体は出来ません。人類が2足歩行を獲得してから今日に至るまでで、現在ほど運動していない時期はありません。裸足で野を駆け回り獲物を追いかけていた時代のほうがイスに座ってパソコンとにらめっこしている時代より圧倒的に長いのです。つまり、人間の体は動き回るようにできているのですから運動は必須です。人は人生のおおよそ3分の1を睡眠で過ごします。体を休めることは必要不可欠です。これらのどれが欠けても体を健康な状態に維持するのは難しいですね。

 

栄養、運動、睡眠のほかにもう一つ、カイロプラクターとして警鐘を鳴らさなければいけない項目があります。それが体のバランス=姿勢=背骨の健康です。背骨がどうしてそんなに大事なのかといいますと、それは体の各部同士が情報をやりとりするための神経が通っているからです。神経とは体にある組織の一つで、電話線や道路のようなものです。身近にある車の通りの多い国道をイメージして頂ければ分かりやすいと思います。国道ですから車がたくさん通ります。情報や物が大量に行き来するわけです。国道で事故が起こったり天災で通行止めになると情報と物流は止まります。すると道路で結ばれた各地に様々な影響が出始めます。これは脊柱の不整列により信号が過剰になったり少なくなったりした結果、体の各組織に不都合が生じるということと似ているなーと私は思います。

 

アジャストメントによって脊柱の不整列を元に戻すのがカイロプラクターの仕事です。後は体に任せるだけです。だから投薬や手術に比べて体への負担は少ないのではないでしょうか。

 

健康のために、未来のために、カイロプラクティックはいかがでしょう?