若返り遺伝子の発見で注目を浴びたレスベラトロールの安全神話が崩れようとしています。
レスベラトロールとはぶどう、赤ワイン、ピーナッツ、チョコレートなどに含まれるポリフェノールの一種で抗酸化作用が高いことからサプリメントなどに積極的に使用されています。
Oregon Health & Science University とthe University of Colorado-Denverの共同研究によると、妊娠中にレスベラトロールを摂取すると胎児のすい臓の形成に影響が出る可能性があることが分かりました。(すい臓はインスリンやグルカゴンなどを分泌する生命活動に欠かす事の出来ない臓器です。すい臓の形成不全は非常に深刻です。)
上記の大学の研究グループは妊娠したサルにレスベラトロールを与えてその効果を観察したところ、レスベラトロールを摂取したグループのサルは胎盤から胎児への血流量の増加が見られました。これは胎児にとってプラスの効果でした。しかしながら、レスベラトロールを摂取したグループのサルの胎児にすい臓の発達障害が見られました。
最初は夢の物質だと騒がれても次第にその効果に疑問が生まれるというのはよくあることです。マイナス効果の可能性が示唆された以上レスベラトロールの摂取にも注意が必要です。妊娠中でレスベラトロールを飲んでいる方は直ちに摂取をやめて医師に相談しましょう。
情報ソース
Resveratrol supplements cause pancreatic problems in developing fetus
http://www.ohsu.edu/xd/about/news_events/news/2014/06-02-resveratrol-supplements.cfm?WT_rank=1