日常的な運動は健康的な生活を送る上でとても大切なことです。運動する事で不必要なカロリーを消費し、心肺機能を高め、気分もスッキリと良いことだらけです。さらに最新の研究では、エクササイズをすると腸内細菌の種類が増え、長期的な健康維持に役立つことが分かりました。

体の消化管(胃から腸まで)には実に様々なバクテリアが住んでおり、腸内微生物叢(そう)と呼ばれています。腸内微生物叢は正常な代謝と免疫力の維持に非常に重要な役割があります。また腸内微生物叢は肥満、糖尿病、腸の病気などでその構成が変わる(バクテリアの種類が減少する)ので、腸の健康を調べるひとつの指標となっています。

今回アイルランドの研究者によってGutに掲載された研究では、世界で初めてエクササイズと腸内細菌の関係性について述べられています。この4週間の研究に協力したのはシーズンを控えた40人のプロのラガーマンで、検便と採血による腸内細菌の種類の調査が行われました。

さらにこの研究ではBMI値がラガーマンに近いグループと年齢がラガーマンに近いグループの2つのコントロールグループとの比較が行われました。

結果は、2つのコントロールグループを大きく引き離して、ラガーマンのグループの腸内細菌は非常に多様な腸内細菌を持っていることが判明しました。また、ラガーマンのグループは非常に代謝が良い事も分かりました。

4週間の研究に参加した全員に、どのような食事をしたのかを細かく記録した結果、ラガーマンのグループはタンパク質とフルーツと野菜の量が多く、間食の量は非常に少なかったことも分かりました。

栄養価の高い食品を食べることはもちろんのこと、運動をする事で腸内細菌の種類が増えるというのは非常に興味深い発見ですね。エクササイズをしない理由を探すのが難しくなってきました(笑)

 

参考文献
Exercise and associated dietary extremes impact on gut microbial diversity
Gut gutjnl-2013-306541Published Online First: 9 June 2014