トラウマという言葉を聞くと、過去の出来事がきっかけで精神に大きな傷を負った状態(PTSD:Post Traumatic Stress Disorder:心的外傷ストレス障害)だと思われがちです。でも、英語のトラウマ(Trauma)とは本来「外傷」つまり「ケガ」という意味もあります。この記事ではケガの方のトラウマについて書いてみます。

 

問診中によくこんなことがあります。

 

「何も心当たりがないんだけど、なんか腰が痛いんですよね・・・」

 

「1日が終わると異常に疲れるんです。」

 

トラウマには2種類あります。マクロ・トラウマ(Macrotrauma)マイクロ・トラウマ(Microtrauma)です。マクロトラウマとは事故や転倒などで起こる打撲、骨折、切り傷、ねんざ、ムチウチ等を指します。つまり、目に見えて痛そうなケガです。これに対してマイクロトラウマは筋肉を作っている筋繊維や筋肉の周りの薄い膜が切れたりすることや、健などの小さい損傷を指します。

 

カイロプラクティックでは、間違った体の使い方や悪い姿勢をマイクロトラウマの一つと考えます。

 

怪我をしなくても、悪い姿勢でいると筋肉や骨に異常な負荷がかかります。長時間座っていられなかったり、立っている時に右足と左足のあいだで何度も重心を移動したりするときは要注意です。1日や2日では何でもないことが、何ヶ月、何年となればこれは立派なケガとなり、痛みなどが出てきます。

 

何も心当たりが無いのに痛い。そんな人にはマイクロトラウマが潜んでいるかも知れません。