双子(一卵性)の宇宙飛行士、スコットとマーク(マークはすでに引退)が宇宙と地球で体にどのような変化があったのかという面白い実験が行われ、その結果が非常に興味深いものとなりました。(アメリカのCNN(Cable News Network)より、http://edition.cnn.com/2017/02/01/health/astronaut-twins-study-preliminary-results-trnd/index.html

スコット:宇宙飛行士、1年間宇宙で過ごす。
マーク:元宇宙飛行士、地球で過ごす。

その中でおもしろかったのがDNAの変化です。

人が宇宙に行った時、”宇宙DNA”が働くんじゃないか!?という予測があるんですが、実際に二人の間で200,000ものRNAに違いが出たということでした。

・宇宙のスコット:宇宙に行った時にDNAが変化し、地球に戻ったらDNAも元に戻った。
・地球のマーク:実験の途中で変化し、実験終了までにまた元に戻った。

→わかったこと
宇宙にいても地球にいてもDNAは環境に左右される。

テロメア(染色体の端っこにあって、遺伝子の情報を保護し、細胞分裂を繰り返すとテロメアは短くなっていく。老化と共に短くなる。)に注目すると、スコットが宇宙にいるときにはテロメアが長くなり、地球に戻るとまた長さが元に戻った。でもこれはスコットの運動量が増えて摂取カロリーが低下したせいではないかといわれています。

この実験の結果は人類が火星に行く時に大いに参考になるんだそうです。

さて、本題に戻りますと、宇宙にいようが地球にいようがDNAは環境によって変化するということが分かったということで、いかに環境が大切かということですね。

以前に比べて「遺伝だから」という言い訳が通用しなくなってきたのかも知れません。

Health is Choiceという言葉があるように、日々の選択が遺伝子をコントロールしているのです。