オハイオ州立大学の最新の研究で、抗炎症食が骨粗鬆症の予防効果が期待できるということが分かりました。

この研究では食べ物に含まれる炎症の要素が骨密度や骨折とどのように関連しているかを調べていくなかで、食物と骨の健康の関連性についての新発見があり、それがJBMR(アメリカ骨代謝学会)に掲載されました。

Dietary Inflammatory Index (食事炎症指数)というものを基準に6年間の経過観察を行なったところ、その指数が低い女性は指数の高い女性に比べて骨密度の低下が少ないことが分かりました。また、炎症指数の低い63歳以下の女性のグループでは股関節の骨折のリスクも低いことが分かりました。

それでは特に抗炎症作用のある食品とは、

・フダンソウ:ビタミンK、A、C
・チンゲンサイ:ビタミンK、A、C
・セロリ:ビタミンK、A、C、カリウム
・ブロッコリー:ビタミンK、C、E、A、B6、クロム、葉酸、マンガン
・ブルーベリー:ビタミンK、C、マンガン
・パイナップル:ビタミンC、マンガン
・サーモン:ビタミンB12、B6、B3、D、セレニウム、オメガ脂肪酸、タンパク質、リン酸
・くるみ:オメガ脂肪酸、マンガン
・ココナッツオイル:中鎖脂肪酸、ラウリン酸
・チアシード:オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸
・フラックスシード:オメガ3脂肪酸、ビタミンB1、マンガン、マグネシウム、リン酸
・ターメリック:マンガン、ビタミンB6
・しょうが:ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン

ちなみに、炎症を促進する成分は次のものです。

・トランス脂肪酸:マーガリン、ショートニング、サラダ油など
・砂糖
・白いパン
・ファストフード全般
・アルコール飲料(の過剰摂取)
・牛乳(乳脂肪が高いとトランス脂肪酸が多いため)
・MSG
・グルテン

骨粗鬆症をお持ちの方は食べ物にも注意しましょう。

参考文献:
“Dietary Inflammatory Index, Bone Mineral Density and Risk of Fracture in Postmenopausal Women: Results from the Women’s Health Initiative”
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jbmr.3070/abstract
JMBR(Journal of Bone and Mineral Research:アメリカ骨代謝学会)